|
評価:
乾 くるみ
文藝春秋
¥ 600
(2007-04)
|
最近読んだ本。
この作家さんの小説は、どれもネタバレせずに感想書くのむずかしいんですが…。
ご多分にもれず、これもそう。
といっても、一見したところ、80年台を舞台にした恋愛ドラマって感じなんです。
主人公の「たっくん」と、ヒロイン「繭子」の甘くてすっぱい恋模様。
…で、ネタバレをおそれずに感想をいうと、
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
「電車男」のエルメスって(実在するか知らんけど)、
この繭子みたいな女性だったのかもしれんなあ、
って、読み終わったあと、ちょっと思いました。
ぼくのイメージでは、エルメスって、
ほわほわしてるようで、結構したたかなひとなんじゃないかなー、
という気がするんです。
そういう女性のしたたかさみたいなものを、
構成の妙で表現してみせたのがこの本。
世に出たのは、ひょっとして、電車男よりこっちのほうが早いのかな。
…調べたところ、これの単行本が出たのと、
電車男のスレッドが立ったのが、ほぼ同時期みたいです。
というわけで、この作家さんの本を読んだことない人も、
「エルメス エピソード1」
みたいなノリで読むとけっこうおもしろいかも。
ひょっとしたら、一回めは「???」ってなるかもしれませんが、
書評サイトとか見て、あらためて読み返してみると、きっと「おー! なるほど!」ってなると思います。
帯のあおり文句にもあるとおり、
ついつい「読み返さざるを得ない」一冊。