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不気味で素朴な囲われた世界 (講談社ノベルス ニJ- 20)

※『不気味で素朴な囲われた世界』と『邪魅の雫』のネタバレを含みます。

恋愛も殺人もひとりじゃできない。相手を必要とする。でも、他者をかえりみない恋愛もあれば、他者をかえりみない殺人もある。そういうのが「セカイ系」とか呼ばれるのかもしれない。大鷹篤志(太田克史?)を被害者とし、江藤徹也(佐藤友哉?)と西田新蔵(西尾維新?)を殺人者に仕立て上げた京極夏彦の『邪魅の雫』は、まさに「昭和28年のセカイ系殺人」みたいな物語だったけど(最後のエノさんの「僕は君が嫌いだ」ってセリフは、「僕はセカイ系が嫌いだ」っていってるようにも思える)、この『不気味で素朴な囲われた世界』も、同じようなテーマをあつかった物語だった。

でも、「脳内彼女」ってのはありえるけど、「脳内被害者」ってのはありえない。だから、どんなにセカイ系的な殺人でも、生身のいけにえを必要とする。「ジャワクトラ神」とかいって殺されたほうはたまったもんじゃないわけである。だから、他人を傷つけたくない(し、自分も傷つきたくない)から脳内彼女に萌える「電波男」のほうが、誰も傷つけないだけマシかといえばそうじゃなくて、どっちも同じ穴のムジナなんだけど、「殺人」という「罪」があまりに明確であるがゆえに、かえってセカイ系的な殺人者って、作者がもてあましがちなんじゃないかと思う。そういう意味でも、本書のクライマックス、「真犯人」と「名探偵」(くろね子たんハァハァ)の一騎打ちのシーンは必見なのではないかと。たぶん。しかし、ここまでくるともう、ミステリにおける死も「特権的な死」でもなんでもないな。
posted by: アダチアタル | 本の感想 | 15:58 | comments(0) | - | - |

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